スズキ目アジ科ムロアジ属
(Decapterus maruadsi)※
レア度 ★★★
釣る楽しさ ★★★★
おいしさ ★★★(産卵前は★★★★★)
マルアジの基本情報
青森県~九州南岸までの日本各地沿岸、東シナ海。~朝鮮半島、台湾、南シナ海の沿岸域から沖合にかけて生息します。
釣り人や魚に詳しい人以外はあまり意識しない魚かもしれません。
スーパーでもマアジと並んで「アジ」として売られているのを目にすることもあります。マアジよりも青みが強いことからアオアジと呼ぶ地域も多いようです。
岸壁から見ているとマルアジはサバ類に近い色に見えます。
ムロアジ属に分類されており、味としてもムロアジに近いものがあります。
マアジよりも回遊性、魚食性ともに強く、大型のメタルジグにアタックしてくることもあります。
味はややリン酸味が強くカツオやマグロの仲間に近い特徴もあり、評価としてはマアジよりも一段下位に置かれることが多いです。
個人的にもマアジに劣ると感じていたのですが、あるときにこれをひっくり返すほどの衝撃を受けました。5月~6月頃の産卵期には脂がのりきり、皮と身の間に脂の層が出来ます。手が滑って皮が剥けないほどのものは本当に美味しいです。この時期はもう、漁に出るつもりで釣りに行きたくなるほど美味で★×5です。
運良く白子が入っていたらもうニヤニヤが止まりません。

マルアジの狙い方
豆アジと呼ばれるサイズは岸壁からサビキでも釣れるかと思いますので、ここでは大型の狙い方です。回遊性が強いため、感覚的にはアジングと言うより青物を狙うイメージです。そのため潮通しがいいところが前提条件になってきます。
時期、時間、場所が固定されやすいため釣具屋で情報を仕入れるのが一番確実だと思います。
自分がよく行くエリアでは5月~6月、10月~11月に実績がありますが、他の時期にあまり通わないのでそのほかの時期にも狙えるかもしれません(笑)
30cm~40cm程のサイズを狙いに行く際は、20g前後のメタルジグを多用します。手前まで来ていればアジングのワームなどでも簡単に釣れますが、効率よく広いエリアを探るためにはジグ系一択ですね。アジ系は口切れを起こしやすい魚です。40cmを越えるようだと重みも増すので、ジグならばフロントとリア両方にフックをつけた方が圧倒的に効率が上がります。
何度もバラして泣かされているので間違いありません!

特に時合いが短く、実質30分で終わるなんてこともありますので、もはや漁というつもりで効率よく釣っていきます。
しかし、美味しく食べるためにはすぐに血抜きをしたい。でも時合いは短い。そんなジレンマと闘いながらササッと締めて海水を汲んだバケツで血抜きをし、次の一匹を。そうこうしていると10匹もキープできませんが、まあ仕方がないですね。
周りの方は締めずにクーラーへどんどん放り込む方が多いです。また、ジグサビキで一度に複数匹を狙う方も。この辺りは完全に好みの問題ですのでお好きな方法をお選び下さい。
マアジとマルアジとの見分け方
マルアジは断面が丸く、ほっそりスマートで、青みが強いです。
それに対してマアジは体高が大きくて平たく、黄色味が強いことが多いと言えます。(回遊型のマアジは青みが強いこともあります。)
そして一番特徴的なのは尾柄部(尾鰭前の一番くびれた場所)に単独で小離鰭という脂鰭のようなヒレがあることです。
たまたま、マルアジを釣っていたときに同サイズのマアジが混ざったので比較画像を撮ってみました。よく見てみると違う部分が多くて興味深いですね。
画像の上がマアジ、下がマルアジです。

・体高
マルアジは低く、断面が円形に近いですが、マアジは高く、扁平型です
・体色
この画像からは分かりにくいですがマルアジが青みを強く帯びています

・尾柄部の小離鰭という小さなヒレ
マルアジにはあってマアジにはありません

・胸鰭の長さ
マルアジは短く、マアジは尾側側線カーブの根元辺りまでと長いです
・稜鱗(ぜいご)の長さ
マルアジは尾側側線カーブから後方のみですが、マアジは胸鰭上部から尾まであります

・鰓蓋を開いたときの突起
マルアジには鰓蓋を開くと、肩帯(胸鰭を支持する骨)に突起が見えます
いや~、こうやって見比べてみると面白いものですね!
マルアジのオススメ調理法
マルアジは前述しましたが、ムロアジ属で脂が少なくリン酸味の強い魚で、どちらかというとアッサリしていると言えます。
そのため鮮度のよい内は刺身など生で食べるのがオススメです。また、脂分をフォローする意味でフライなどもいいですよ!
旬の脂が多すぎるぐらいの時期には何をしても美味しいのですが、個人的にはマリネにして表面を焦がすように炙るのがオススメ。
脂がのりすぎていて焦げ目が付きにくいんですよ。いやマジで。

そしてこの画像では皮を剥いでいますが、タイムとローズマリーもたっぷり使ってあるのでむしろ皮付きの方がよかったなと思います。ちなみにハーブはマリネするときにも散らしていますが、炙ると香りも飛びやすいので最後にも散らしています。
あとはシンプルに漬けにしても美味なので、色々とお楽しみくださいませ。
※学名表記は厳密なルールに従っているものではありません。分かりやすいよう属名、種小名のみを表記しています。



